第7話 競売入札シミュレーションの巻
- 2014年07月06日
- 競売物語
実は大家さんにも電話の最後に「で、Nさんもこの家を買う気はありますか?」って聞かれました。
確かに普通、競売物件は住んでいる人が分からないから怖くて入札できませんが、今回の場合住んでいる人は自分なんだから怖くともなんともないです。
となると、入札してみるチャンスかもという事で競売って実際どんな感じで行われているのか、実際いくらで落とされるのかを知りたくなって2月にあった競売の情報を集めてみました。帯広の場合は当時はネットで概略のみ情報を見る事ができました。
住所、広さ、いつ立てられたか、誰か住んでいるか建物の写真、間取りぐらいは、ネットで確認できます。あと詳細のいわゆる「3点セット」は裁判所にファイルが置いてあって見る事ができます。これらの情報には不動産鑑定士がつけた売却基準価格が付いています。
住んでいる家と同じ年代の家を見ていましたが、だいたい600万〜900万円の間の基準価格がついていました。
で、落札の価格も裁判所で発表されるので、それも見に行きましたが、古くて人気のなさそうな物件で基準価格の80%〜105%(基準価格の80%から入札できます)。人気のありそうな新しい物件だと、120〜160%あたりで落札されていました。
一方で、不動産を貸す仕事をしている友人に不動産の価値の判断基準に関して聞いてみました。すると利回りで考えるとのこと。大体10% 最近は8%とかでもいいと考えたりすると言う事でした。
この話に今住んでいる話を当てはめると。
- 家賃が9万円ほどなので年間100万円ぐらい
- 10%の運用だとすれば1000万
- 8%の運用1250万円
とするとこの家の価値は1250万がリミットだなと思いました。
競売の価格からすると、700万〜の評価額で140%〜の値段をつけると1000万〜1200万ぐらい。という事で1000-1250万という値段であれば投資としても悪くない感じではないかと勝手に値踏みしてました。
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で、ここまで考えて帯広の一軒家の借家がなんでこんなに少ないのかがちょっと分かってきました。
東京とかで一軒家を貸す場合、値段は青天井です。麻布の邸宅だったら月100万だって借り手はいます。8%運用だと一億5千万の物件でも元がとれます。ですが、帯広では一軒家の賃料の上限は10万円。マンションだと15万とかもあるようですが、一軒家ではそんなもののようです。逆算すると…..って麻布の例の1/10ですから1500万円でないとバランスとれません。
そこで1500万円で一軒家が建つかというと、相当無理がありそうです。かろうじて70平米ぐらいの小さな平屋の一軒家がいいとこです。という事で、投資として一軒家の借家を作る人はいないんですね。
で、結局一軒家を貸す人はなんらかの事情で、貸すはめになった物件だけなんだと分かりました。まあ、普通に考えれば、転勤になったとか新しい家に引っ越しちゃったとか…
でも、今の家は不思議なんです。大家さんが住んでいた形跡はないし、登記からすると2700万ぐらいしたみたいだし、運用するにはちょっと条件悪すぎです。なんで貸していたんだろう….
謎は深まるばかりです。